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第51期報告書 事業報告書 | TKCグループ

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Academic year: 2018

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(1)

第 期

報 告 書

51

(2)

本社ビル

目 次

株主の皆さまへ………‌‌ 1

企業集団の現況………‌‌ 2

連結貸借対照表………‌16

連結損益計算書………‌17

連結株主資本等変動計算書………‌18

連結注記表………‌19

会社概要………‌23

役員等の状況………‌24

株主MEMO………‌25

株主の皆さまへ

 株主の皆さまには格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。  第51期報告書をお届けするにあたり、一言ご挨拶申し上げます。

 さて、当社の会計事務所事業部門では、栃木本社、システム開発研究所、TKC‌ インターネット・サービスセンター、東京本社および全国で56都市に設置する‌ SCGサービスセンターならびに9都市に設置する統合情報センターを拠点として、‌ 財務会計システムや税務情報システム、会員事務所の関与先企業を対象とする‌ FXシリーズ等の自計化システムの充実に努めてまいりました。当期においては、‌ 自計化システムに搭載したFinTechサービス(「銀行信販データ受信機能」‌ 「TKCモニタリング情報サービス」)ならびに「TKC証憑ストレージサービス」‌ の利用を促進することで経理業務の省力化や金融機関との信頼性強化を支援する とともに、FXシリーズの活用による経営者の迅速で的確な意思決定の支援に‌ 努めてまいりました。また、連結会計、連結納税、国税と地方税の電子申告等の‌ システム普及による会計事務所市場の拡大を図るとともに、中堅・大企業市場の 開拓、法科大学院向けの教育学習支援システムの普及等にも取り組んでいます。  一方、地方公共団体事業部門においては、栃木本社および全国で12都市に設置‌ する営業所を拠点として、行政効率の向上による住民福祉増進に資するクラウド‌ サービスの活用支援を強化するとともに、社会保障と税の一体改革などに係る‌ 制度改正にもいち早く対応し、新規顧客の拡大とコンサルティング・サービスの 充実に努めてまいりました。また、マイナンバーカードやマイナポータルなど‌ 新たな社会インフラを活用した電子行政サービスなどについて調査・研究・開発 にも取り組んでまいりました。

 こうした活動の結果、当期における当社連結グループの経営成績は、売上高 59,705百万円(前期比3.4%増)、営業利益8,567百万円(前期比12.1%増)、‌ 経常利益8,792百万円(前期比15.6%増)、そして、親会社株主に帰属する当期 純利益6,071百万円(前期比27.3%増)となり、過去最高を更新することができま した。このような状況に鑑み、株主の皆さまのご期待に応えるため、期末配当金‌ につきましては、昨年発表した期末配当金40円に20円増配し、1株につき60円 とさせていただきます。これにより、年間の配当額は100円となります。  第52期につきましても、会計事務所と地方公共団体に対するコンピューター・ サービスに専門特化しながら、最新のICTを積極的に活用し、お客さまの事業 を成功に導く新しいソフトウエア製品の開発とサービスの一層の充実を図ってま いります。

 株主の皆さまにおかれましては、今後とも格別のご支援とご鞭撻を賜りますよ うお願い申し上げます。

(3)

企業集団の現況

1.当社事業の専門性

 当社は、昭和41年10月の創業から今日まで、一貫してわが国の会計事務所(税理士 事務所、税理士法人及び税理士業務に従事する公認会計士事務所)に対する情報サービ スと、地方公共団体(市区町村等)に対する情報サービスの二つの分野に専門特化し、 わが国の情報産業界において独自の地位を築いてまいりました。

 今日、当社の情報サービスは、次のようなものとなっています。

① TKC統合情報センター(全国9都市)によるコンピューター・サービス  1)大量出力(印刷)を伴うバッチ処理サービス

 2)データストレージ・サービス  3)ダウンロード・サービス

② TKCインターネット・サービスセンター(TISC)によるコンピューター・サービス  1)インターネット・サービス

 2)イントラネット・サービス

 3)クラウド・コンピューティング・サービス  4)データベース・サービス

 5)データストレージ・サービス  6)データバックアップ・サービス  7)データセキュリティー・サービス

③ パソコンまたはクライアント・サーバーに搭載するソフトウエアの開発提供 ④ 当社の情報サービスの利用に伴うシステム機器の販売

⑤ 専門スタッフによるシステム・コンサルティング・サービス ⑥ ユーザーに対する総合的な教育研修サービス

2.当社グループの通期業績の推移

 株式会社TKCおよびその連結子会社等5社を含む連結グループの当期における経営 成績は、売上高が59,705百万円(前期比3.4%増)、営業利益は8,567百万円(前期比 12.1%増)、経常利益は8,792百万円(前期比15.6%増)、親会社株主に帰属する当期純 利益は6,071百万円(前期比27.3%増)となりました。

 当期の売上高・営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は、前期実績 を超えると同時に過去最高を更新する結果となりました。その主たる要因は、会計事務 所事業部門および地方公共団体事業部門の両部門においてクラウドサービスの受注が順 調に伸展したこと、また、地方公共団体事業部門においてマイナンバー制度の開始に伴

う情報セキュリティー対策の強化(市町村の庁内ネットワークの情報セキュリティー強 靱化対策)に関する受注が予想を上回ったことなどが挙げられます。

 当期における部門別の売上高等の推移は以下のとおりです。

(1)会計事務所事業部門の売上高の推移

 ① ‌‌会計事務所事業部門における売上高は42,325百万円(前期比4.2%増)、営業利 益は7,818百万円(前期比20.7%増)となりました。

 ② ‌‌コンピューター・サービス売上高は、前期比4.1%増となりました。これは、前 期に引き続き中堅企業向け統合型会計情報システム「FX4クラウド」に加え、 マイナンバーの適切な管理を支援する「PXまいポータル」や「税理士事務所オ フィス・マネジメント・システム(OMS)」など、クラウドサービスのユー ザー数が伸展したことによるものです。

 ③ ‌‌ソフトウエア売上高は、前期比5.2%増となりました。これは、FX4クラウド および「e21まいスター」のユーザー数が伸展したことによるものです。  ④ ‌‌コンサルティング・サービス売上高は、前期比7.2%減となりました。これは、

FX4クラウド等のユーザー数が伸展したことに伴い、クライアント/サーバー 型システムに関わる立ち上げ支援料およびハードウエア保守料収入が減少したこ とによるものです。

 ⑤ ‌‌ハードウエア売上高は、前期比1.7%増となりました。これは会計事務所向けに 管理文書ファイルの保存用機器として、ファイルサーバーの取り扱いを開始した ことによります。

(2)地方公共団体事業部門の売上高の推移

 ① ‌‌地方公共団体事業部門における売上高は13,717百万円(前期比1.9%増)、営業 利益は576百万円(前期比43.3%減)となりました。

 ② ‌‌コンピューター・サービス売上高は、前期比3.6%増となりました。これは「新 世代TASKクラウド」「証明書コンビニ交付システム」などのユーザー数が伸 展したことによるものです。

 ③ ‌‌ソフトウエア売上高は、前期比9.1%減となりました。これは、国民健康保険の 運営主体が都道府県に移管されることに基づくシステム改修が増加したものの、 前期実施したマイナンバー制度の開始に伴うシステム改修など、大規模な法改正 対応案件が当期はなかったことによるものです。

(4)

にあった地方税電子申告審査サービスの審査システム更改に伴う売り上げが当期 はなかったことによるものです。

 ⑤ ‌‌ハードウエア売上高は、前期比76.6%増となりました。これはマイナンバー制 度の開始に伴う情報セキュリティー体制の強化(市町村の庁内ネットワークの情 報セキュリティー強靱化対策)が求められたことにより、サーバーやネットワー ク機器等の販売台数が予想を上回ったことによるものです。

(3)印刷事業部門(子会社:東京ラインプリンタ印刷株式会社)の売上高の推移

 ① ‌‌印刷事業部門における売上高は3,662百万円(前期比0.1%増)、営業利益は166 百万円(前期比15.8%増)の業績となりました。

 ② ‌‌データプリントサービスの売り上げは前期比1.9%の微増となりました。これは、 官公庁、外郭団体からの大口入札案件、選挙関連受注、関連商品の売り上げが増 加したことによるものです。

 ③ ‌‌ビジネスフォーム関連の売り上げは、前期比1.6%減となりました。これは、ビ ジネス帳票の需要減退が続いていることによるものです。

3.全社に関わる重要な事項

(1)当社飯塚真玄名誉会長によるTKC会員への株式無償譲渡について

 ‌‌ 飯塚真玄名誉会長は、平成29年7月に本人保有の普通株式を当社の顧客である‌ TKC全国会会員に対して無償譲渡することを発表しました。これは平成30年7月 に当社の創業者である飯塚毅博士の生誕100周年を迎えるにあたり、TKC全国会の 事業目的である「租税正義の実現」のため、税理士法第33条の2の書面添付を実践 しているTKC会員に感謝を込めて、平成30年から34年の5年間にかけて100万株 を上限に飯塚名誉会長個人から無償で譲渡するものです。

(2)カスタマーサポートセンターの建設

 ‌‌ 当社ユーザーへのサポート体制を強化するため、平成30年4月を業務の開始予定 として栃木県鹿沼市に新しいオフィスビル「TKCカスタマーサポートセンター‌ (TCSS)」を建設しています。これに伴い、これまで100名だった電話応対スタッ

フを300名に順次増員する計画です。

 ‌‌ なお、これまで以上にヘルプデスク業務の専門性を高め、お客様に安心して当社の サービスをご利用いただくことを目的として、100%子会社である「TKCカスタ マーサポートサービス株式会社」を平成29年10月5日に設立しました。

(3)ISO27017認証取得

 ‌‌ TKCインターネット・サービスセンターにおいて、クラウドサービスセキュリ ティーの国際規格「ISO/IEC27017」の第三者認証を取得しました(認証 登録日:平成29年6月19日)。これは、クラウドサービスに関する情報セキュリ ティーの国際規格です。情報セキュリティー全般に関するマネジメントシステム規格 「ISO/IEC27001」に加え、ISO/IEC27017を取得することで、

クラウドサービスの情報セキュリティー管理体制の一層の強化を図っています。

(4)情報セキュリティ戦略室の新設

 ‌‌ 情報セキュリティー管理体制を一段と強化するため、6月1日に「情報セキュリ ティ戦略室」を設置しました。この組織は、経済産業省および独立行政法人情報処理 推進機構が策定した「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」を踏まえ、当社グ ループにおける情報セキュリティー対策の実行を担うことを目的としています。

(5)AIリサーチセンターの新設

 ‌‌ AIの最新動向を収集・分析し、社内利用および製品・サービスへの活用を図るた め、4月1日に社長直轄の部門として、「AIリサーチセンター」を設置しました。 当社では、昨年秋にシステム開発部門を中心とした「ビッグデータ・AI活用検討プ ロジェクト」を立ち上げ、AI活用の可能性について検討を進めてきました。この成 果を踏まえて、当センターでは先端技術や製品の研究を行うとともに、1~2年後の 実用化を見据えてプロトタイプ版の制作・評価、機能搭載への技術的支援などへ取り 組んでいます。

4.会計事務所事業部門の事業内容と経営成績

 会計事務所事業部門は、会社定款に定める事業目的(第2条第1項:「会計事務所の 職域防衛と運命打開のため受託する計算センターの経営」)に基づき、顧客である税理 士または公認会計士(以下、TKC会員)が組織するTKC全国会との密接な連携の下 で事業を展開しています。

 (注)‌‌TKC全国会については、『TKC全国会のすべて』またはTKCグループホー ムページ(http://www.tkc.jp/)をご覧ください。

(1)TKC全国会の運動について

 ① TKC全国会の運動方針

(5)

た積極的な取り組みを行っています。その第1ステージ(平成26年1月~平成28 年12月)では、「TKC会員事務所の総合力の強化と会員数の拡大」をテーマとし た運動を行ってきました。これに続き第2ステージ(平成29年1月~平成30年12 月)では、以下の二つの重点運動方針を設定し、その実現に向けた積極的な取り組 みを行っています。

  ●重点運動1:三大テーマに取り組み、社会的な役割を全うしよう!

  1)‌‌「中小会計要領」に準拠した信頼性の高い決算書の作成と金融機関等への普 及・啓発

  2)「書面添付」の推進(租税法律主義に立脚した税理士業務の遂行)   3)「自計化」の推進(中小企業の存続・発展支援)

  ●重点運動2:事務所総合力を発揮し、高付加価値体制を構築しよう!

  ‌‌ 関与先企業等に対して、地域金融機関等と連携して、以下の3点を積極的に展開 する。

  1)「TKCモニタリング情報サービス」

  2)「経営改善支援」(早期経営改善計画策定支援)   3)「創業」「事業承継」「海外展開支援」等

  ‌‌ こうしたTKC全国会の活動は、当社が提供するシステムやサービスの活用が前提 となっています。当社ではその活動を支援し、中小企業の存続と発展に役立つコン ピューター・サービス、ソフトウエアなどの開発・提供へ積極的に取り組んでいます。

(2)TKC全国会の重点運動の支援について

 ‌‌ 当社ではTKC全国会の運動を支援するため、「TKC方式による自計化推進(F Xシリーズの推進)」「優良関与先の離脱防止(FX4クラウドの推進)」「会員導入 (TKC全国会への入会促進)」「税理士事務所オフィス・マネジメント・システム (OMS)の利用促進」を重点テーマとして活動を展開しています。

 ① TKC方式による自計化推進(FXシリーズの推進)

  1)自計化推進会議によるTKC会員事務所業務の高付加価値化の支援

  ‌‌ 当期においては、TKC会員事務所が自立的に「TKC方式による自計化推進」 に取り組めるよう、重点事務所に対して「自計化推進会議」の開催を支援しました。   ‌‌ この会議では、「銀行信販データ受信機能」(平成28年6月提供)や「TKCモ

ニタリング情報サービス」(平成28年10月提供開始)などのTKC‌ FinTechサー ビス、「TKC証憑ストレージサービス」(平成29年4月提供開始)、「365日変動 損益計算書」の活用に関する研修を実施するなど、TKC会員事務所が関与先企業

へ提供するサービスの高付加価値化とFXシリーズの顧客メリットを高める情報の 提供を行いました。

  2)FXシリーズ利用企業へのサポートの強化

  ‌‌ FXシリーズ利用企業の円滑なシステム運用とTKC会員事務所が安心して自計 化を推進できる環境を提供するため、6月1日より「TKCシステムまいサポー ト」を開始しました。これは、ICTの進化やクラウドコンピューティングの普及 等により中小企業でのシステム運用環境が複雑化していることを踏まえて、これま で主にTKC会員事務所が行ってきた関与先企業へのシステムサポートを、専門的 な教育を受けた当社社員がTKC会員事務所の依頼に基づき行うものです。   ‌‌ こうした活動により、FXシリーズのユーザー数は平成29年9月30日現在で約

25万社となりました。

 ② 優良関与先の離脱防止(FX4クラウドの推進)

  ‌‌ TKC会員の優良関与先の離脱防止と関与先拡大を目的として、年商5億~50 億円規模の中堅企業向け統合型会計情報システム「FX4クラウド」を提供してい ます。

  1)TKC会員事務所の提案力を強化する支援活動

  ‌‌ 当期においては、「銀行信販データ受信機能の利用による経理事務の省力化」や 「他社業務システムとの仕訳連携による、経理業務の効率化」「部門別・階層別業績 管理とマネジメントレポート設計ツールの活用」を切り口とした活動に加え、企業 の課題を発見するための「ビジネスモデル俯瞰図」を活用したコンサルティングに 関する研修を実施し、TKC会員事務所の提案力強化を支援しました。

  2)企業グループに対する経営支援活動

  ‌‌ フランチャイズチェーンやボランタリーチェーン等の企業グループに対して、経 営力を強化するための「月次決算体制の構築」や「経営計画策定」等の支援活動を 展開しています。当期においては、株式会社ロータスや一般社団法人AZ-COM 丸和・支援ネットワークと提携し、TKC会員事務所による加盟店等への研修や個 別相談などのコンサルティングを開始しました。

(6)

 ③ 「TKC会員事務所1万超事務所」に向けた活動

  ‌‌ TKC全国会では、平成32年12月末までにTKC会員事務所を1万超とするた めの運動へ取り組んでいます。当社はその達成に向けてTKC全国会と緊密に連携 して会員導入活動を行っています。

  ‌‌ 当期においては、「TKCニューメンバーズフォーラム2016」(平成28年11 月開催)をはじめとして、中堅・大型未入会事務所や新規開業会計人、独立開業を 予定している公認会計士などを対象とした各種セミナーを開催しました。また、こ うしたセミナーへ参加した未入会税理士等に対しては「法人税の電子申告義務化」 への対応や「早期経営改善計画策定支援」への対応について提案し、入会を促進し ました。

  ‌‌ こうした活動の結果、平成29年9月30日現在のTKC会員は9,500会計事務所、 1万1,000名となりました。

 ④ 税理士事務所オフィス・マネジメント・システム(OMS)の促進

  ‌‌ TKC会員事務所の生産性と業務品質の向上を目的として「税理士事務所オフィ ス・マネジメント・システム(OMS)」を提供しています。

  ‌‌ 当期はマイナンバー制度への対応や会計事務所のコンプライアンス経営(税理士 法に基づく「業務処理簿の自動作成機能」および「使用人等に対する監督義務の完 全履行」など)の実現、法人電子申告の義務化や情報セキュリティーへの対応を訴 求ポイントとして、利用促進を行いました。

  ‌‌ こうした活動の結果、OMS利用事務所数は平成29年9月30日現在で約6,700 となりました。

(3)FinTechへの取り組み

 ① 関与先企業向けのFinTechサービス

  ‌‌ 平成28年6月に提供を開始した関与先企業向けFinTechサービス「銀行信販デー タ受信機能」は、99%超の金融機関(法人口座)※のインターネットバンキング サービス等の取引データや主要なクレジットカードの明細を自動受信し、あらかじ め設定した仕訳ルールをもとに正確な仕訳を簡単に計上できるFXシリーズの機能 です。

  ‌‌ 当期においては、この利用が仕訳入力の省力化につながる点を訴求し、FXシ リーズの利用を促進するとともに、同機能のさらなる利便性向上を図るため、常陽 銀行等とAPI連携に向けた取り組みを進めました。

  ※都市銀行、地方銀行、第二地方銀行、信用金庫

 ② 金融機関向けFinTechサービス

  1)「TKCモニタリング情報サービス」の推進

  ‌‌ 平成28年10月に提供を開始した金融機関向けFinTechサービス「TKCモニタ リング情報サービス」は、TKC会員事務所が行う月次巡回監査により真実性、実 在性、網羅性が確認された財務データを、TKC会員事務所が関与先企業の経営者 からの依頼に基づいて金融機関に提供するクラウドサービスです。

  ‌‌ 当サービスで提供される月次試算表や決算書等の信頼性の高さが評価され、その 活用は全国の金融機関に広がっています。

  ‌‌ 当期においては全国で20のTKC地域会とともに、地域の金融機関に対する利 用提案活動を行いました。その結果、当サービスは平成29年9月30日現在で約 280の金融機関に採用され、約1万社に利用されています。

  2)「TKCローカルベンチマーク・クラウド」の提供

  ‌‌ 経済産業省が推進する「ローカルベンチマーク」資料を作成できる「TKCロー カルベンチマーク・クラウド」を、6月1日から提供開始しました。

  ‌‌ これを利用し作成されたローカルベンチマークは、経営者の依頼に基づきTKC 会員事務所からモニタリング情報サービスを通じて金融機関へ提供することができ、 関与先企業と金融機関の信頼関係の強化につながります。

(4)「早期経営改善計画策定支援」への対応について

 ‌‌ 中小企業庁は、平成29年5月10日に認定支援機関による経営改善計画策定支援事 業の一環として、早期経営改善計画策定支援を公表しました。

 ‌‌ これは、「中小企業・小規模事業者の経営改善への意識を高め、早期からの対応を 促すため、認定支援機関による経営改善計画策定支援事業のスキームを活用し、中小 企業・小規模事業者等が基本的な内容の経営改善(早期経営改善計画の策定)に取り 組むことにより、平常時から資金繰り管理や採算管理が行えるよう支援」するもので す。

 ‌‌ TKC全国会では、この事業を重点運動テーマの趣旨に合致するものとして積極的 に展開しており、当社はこれを支援するためのシステム改訂や研修会の開催に取り組 んでいます。

(5)「サービス等生産性向上IT導入支援事業」を活用した推進活動

(7)

生産性の向上を図る」ことを目的とした制度です。

 ‌‌ 当社ではこれを機会として、TKC会員事務所に対して当事業を活用したFXシ リーズやOMS等の利用促進を提案するとともに、IT導入支援事業者としてコン ソーシアムを立ち上げ、TKC会員事務所の当制度の活用を支援しました。

(6)「適時・正確な記帳に基づく信頼性の高い計算書類の作成を支援する」ための活動  ① 「記帳適時性証明書」の発行

  ‌‌ 当社では、TKC会員が作成する決算書の信頼性を高め、関与先企業の円滑な資 金調達に貢献することを目的として記帳適時性証明書を発行しています。これは、 過去データの遡及的な加除・訂正を禁止している当社の「データセンター利用方式 による財務会計処理」の特長を生かしたもので、TKC会員が毎月、関与先企業に 出向いて、正しい会計記帳を指導(月次巡回監査)しながら、月次決算、確定決算 ならびに電子申告に至るまでの全ての業務プロセスを適時に完了したことを株式会 社TKCが第三者として証明するものです。

  ‌‌ 記帳適時性証明書は全国の金融機関から高く評価され、三菱東京UFJ銀行の融 資商品「極め」をはじめ中京銀行の「太鼓判」など、多くの金融機関から融資や金 利優遇の判断にこれを用いる融資商品が提供されています。

 ② 中小会計要領の普及のための支援活動

  ‌‌ TKC全国会では、関与先企業が会計業務を行うにあたって準拠すべき会計基準 として「中小企業の会計に関する基本要領」(中小会計要領)を推奨しています。 これは、「自社の経営状況把握に役立つ会計」「利害関係者(金融機関等)への情報 提供に資する会計」「会計と税制の調和を図った上で、会社計算規則に準拠した会 計」「中小企業に過重な負担を課さない会計」の考えに沿って作成されたものです。   ‌‌ 当社はその普及・活用に向けたTKC全国会の運動を支援するため、諸環境の整

備と他の中小企業支援団体との連携を継続的に推進しています。

(7)大企業市場への展開

 ‌‌ 当社は大企業市場を開拓し、TKCシステムの活用により税務・会計業務の合理化 に貢献するとともに、これらの企業をTKC会員の関与先とするため積極的に活動し ています。

 ‌‌ 上場企業を中心とする大企業市場においては、法人税等について電子申告義務化の 方針が示されたことや「収益認識に関する会計基準(案)」への対応準備、消費税改 正への対応、移転価格税制に係る文書化制度に伴い導入される多国籍企業情報の報告 制度(国別報告書・マスターファイル提供義務化)への対応、国税関係書類のスキャ

ナ保存制度の規制緩和に伴う証憑書類の電子保存化ニーズの高まりなど、相次ぐ法・ 制度改正への対応が求められています。加えて、グループの成長戦略として海外展開 している企業では海外子会社の財務情報の適正性、正確性、迅速性の確保とともに不 正リスクの管理が課題となるなど、海外子会社を含めたグループ業績管理体制の強化 が必至となっています。

 ‌‌ 当社では、このような環境の変化を捉え、大企業向けに「TKC連結グループソ リューション」(連結会計システム「eCA-DRIVER」、連結納税システム「e ConsoliTax」、税効果会計システム「eTaxEffect」、法人電子申 告システム「ASP1000R」、統合型会計情報システム「FX5」、電子申告シス テム「e-TAXシリーズ」、固定資産管理システム「FAManager」、海外ビ ジネスモニター「OBMonitor」ほか)を積極的に推進しています。

 ‌‌ 当期においては、新規顧客の獲得を目的としてシステムの認知度・ブランド力の向 上を図るため、TKC全国会中堅・大企業支援研究会(平成29年9月30日現在の会 員数は約1,270名)およびTKC全国会海外展開支援研究会(平成29年9月30日現 在の会員数は約520名)と連携して、「税制改正」「最新の会計制度」「経理業務の生 産性向上」「海外の会計・税制」をテーマとするセミナーやTKC連結グループソ リューションの活用事例を紹介するセミナーを開催しました。さらに、内閣府規制改 革推進会議・行政手続部会において大法人の電子申告義務化の方針が示されたことを 受け、5月から「はじめての電子申告(法人税・地方税)セミナー」を東京、大阪、 名古屋で毎月開催しているほか、8月には「電子申告」をテーマに大規模セミナーを 開催しました。また、既存の顧客に対しては、企業グループ全体の決算・申告に係る 業務を網羅する当社システムの強みを生かし、サービスの多重化・複数システムの推 進に取り組みました。

 ‌‌ こうした活動の結果、TKC連結グループソリューションの利用企業数は、平成 29年9月30日現在で約2,700企業グループ(約1万8,600社)となり、日本の上場企 業の売上トップ100社のうち約80%の企業に採用されています。さらに、これらの企 業に対して、約900名のTKC会員がシステムコンサルタントとして就任しています。

(8)法律情報データベースの市場拡大

(8)

情報データベース「TKCローライブラリー」は91万件超の文献情報、51の「専門 誌等データベース」との連動など、収録情報総数は236万件を超え、TKC会員事務 所をはじめ大学・法科大学院、官公庁、法律事務所、特許事務所、企業法務部など、 平成29年9月30日現在でその利用者は5万IDを超え、1万6,600超の機関で利用 されています。

 ‌‌ 当期においては、引き続きTKCローライブラリーの実務に役立つコンテンツを顧 客別にパッケージ化(法律事務所向け「法律事務所パック」、企業法務向け「企業法 務パック」)することで、実務での活用をアピールし販売促進に注力しています。ま た、提携先である株式会社労働開発研究会と共同開発した労働法関連ポータルサイト 「労働法EX+」を平成29年3月から提供し、今後、労働法学研究会会員向けおよび TKCローライブラリーのオプションコンテンツとして新たな販路での利用拡大を目 指します。

 ‌‌ アカデミック市場では、「TKC法科大学院教育支援システム」を利用している56 校の法科大学院に対し、その利用を基盤とした早期学修支援制度導入を提案し、文部 科学省の「法科大学院公的支援見直し強化・加算プログラム」へ応募ができるよう支 援しています。また、このシステムには学生の自学自習を支援する演習システム(「基 礎力確認テスト」「短答式過去問題演習トレーニング」「論文演習セミナー」)と、「学 習支援NAVI」「判例学習ドリル」を有し、これらを活用して司法試験に向けた学 習計画と進捗管理および必須の判例学習と演習が行える機能が評価され、その利用者 は年々拡大しています。

 ‌‌ なお、「TKCローライブラリー(海外版)」の代理店販売については、韓国や台湾、 中国をはじめとするアジア諸国、ドイツ、イギリス、アメリカなど各国の裁判所や政 府機関、大学、法律事務所等からの引き合いがあり、平成29年9月30日現在で60件 超のライセンスが利用され、アジア諸国を中心に今後も利用拡大が見込まれています。

5.地方公共団体事業部門の事業内容と経営成績

 地方公共団体事業部門は、会社定款に定める事業目的(第2条第2項:「地方公共団 体の行政効率向上のため受託する計算センターの経営」)に基づき、行政効率の向上に よる住民福祉の増進を支援することを目的として、専門特化した情報サービスを展開し ています。

(1)地方公共団体向けクラウドサービスの開発・提供

 ‌‌ 当社では、全国の地方公共団体(主に市区町村)を対象とした「TKC行政クラウ

ドサービス」を提供しています。これは、住民向けサービスおよび基幹系・庁内情報 系の各種業務を支援する「TASKクラウドサービス」と、納税通知書などの大量一 括出力処理を支援する「TASKアウトソーシングサービス」により構成されていま す。

 ‌‌ 特に、TASKクラウドサービスは、当社データセンターを運用拠点として全国の 市区町村が共同で利用(単独利用・複数団体による共同利用のいずれも可)する単一 のパッケージシステムであり、国が推進する「自治体クラウド」の観点から注目され ています。

 ‌‌ 当期においては、平成29年秋に本格運用を開始する国・地方間での情報連携に向 けて、基幹系業務(住基・税・福祉など)システム「新世代TASKクラウド(番号 制度対応版)」※の機能強化および第二次開発(12システム)に取り組んだほか、顧 客団体における総合運用テストなど対応準備を支援しました。また、全国19都市で 開催した「TASKクラウドフェア2017」では例年を上回る約400団体、約 1,400名が参加し、研究・開発中のプロトタイプ版システムを含め当社の最新ソ リューションを紹介しました。

 ‌‌ その結果、神奈川県町村情報システム共同事業組合(構成14町村)などを新規に 受注し、新世代TASKクラウドは平成29年9月30日現在で全国約150団体に採用 されています。

 ※‌‌「新世代TASKクラウド(番号制度対応版)」は、TASKクラウドサービスの 基幹業務システムのブランド名です。

(2)住民向けクラウドサービスの拡充

 ‌‌ 平成28年9月に発出された、総務大臣通知「マイナンバーカードを活用した住民 サービスの向上と地域活性化の検討について(依頼)」を受け、「コンビニエンススト アにおける証明書等の交付」サービスの導入を検討する団体が急増しています。  ‌‌ 当社では、これを実現するシステムとして「TASKクラウド証明書コンビニ交付

システム」を提供しています。本システムは全国の市区町村を対象とした初のクラウ ドサービスとして数多くの稼働実績を持つことから、政令指定都市を含め全国から引 き合いが相次いでいます。

(9)

(3)地方税の電子申告への対応

 ‌‌ 一般社団法人地方税電子化協議会の認定委託先事業者として、同会が運営する地方 税電子申告・電子納税のサービスをクラウド方式で提供するとともに、各団体が運用 する税務システムとのデータ連携サービスを独自に開発・提供しています。

 ‌‌ 本サービスの推進にあたっては、アライアンスパートナー契約を結ぶ全国46社の システム・ベンダーとともに提案活動を展開しており、現在「TASKクラウド地方 税電子申告支援サービス」は、全都道府県・市区町村の4割以上にあたる740団体 (平成29年9月30日現在)に採用されています。

 ‌‌ また、税務業務の効率化とコスト削減に加え、最近では紙媒体に起因する情報漏え いの防止策として「TASKクラウド課税資料イメージ管理サービス」に対する注目 度が高まっており、平成29年9月30日現在で90団体以上に採用されています。  ‌‌ 当期においては、総合行政ネットワーク(LGWAN)を介して、確定申告書の

データをe-Tax(国税電子申告・納税システム)へ直接送信できる「TASKク ラウドe-Tax連携サービス」(仮称)の新規開発を進めたほか、2年後の運用開 始が見込まれる地方税共通納税システムに関する調査・研究に取り組みました。

(4)地方公会計の統一的な基準への対応

 ‌‌ 市区町村では、原則として平成29年度までに現行の「現金主義会計」(単式簿記) を補完する仕組みとして「発生主義会計」(複式簿記)を整備し、これを活用した財 務書類などを作成・開示することが求められています。

 ‌‌ 当社では、これに対応した「TASKクラウド公会計システム」とその関連システ ム「TASKクラウド固定資産管理システム」を提供しています。特にTASKクラ ウド公会計システムは「日々仕訳」に対応したパッケージシステムであるとともに、 特許技術による“精度の高い自動仕訳”を実現するなどシステムの使いやすさが認め られ、全国から引き合いが相次いでいます。

 ‌‌ 当期においては、各種機能の強化拡充に加えて、新たに経営支援のための活用機能 などの開発を進めたほか、90団体を超える日々仕訳の導入実績を強みとして新規顧 客の開拓へ取り組みました。その結果、神奈川県町村情報システム共同事業組合(構 成14町村)などを新規に受注し、TASKクラウド公会計システムは平成29年9月 30日現在で170団体以上に採用されています。

(5)その他、法律および制度改正等への対応

 ‌‌ 市区町村においては、マイナンバーカード等の利活用による「国民の利便性向上」 と「行政の業務効率化」に加え、来春施行が予定される「地域包括ケアシステムの強

化のための介護保険法等の一部を改正する法律」などへの対応が求められています。  ‌‌ これを支援するため、当期においては、新商品企画推進室(平成28年10月1日設 置)を中心として、マイナンバーカードやマイナポータル、あるいはAIなど最先端 ICTを活用した新製品・サービス(かんたん窓口システム、子育てワンストップ支 援サービス、福祉相談支援システムなど)の調査・研究、開発を進めました。  ‌‌ また、平成29年3月1日付で「民間事業者におけるマイナンバーカードの利活用」

の第1号となる総務大臣認定を受け、今秋から「セキュリティールームへの入室権限 の認証・許可」「個人情報を取り扱う端末の利用権限の認証・許可」での活用を開始 すべく準備に取り組みました。

6.印刷事業部門の事業内容と経営成績

 当社グループの印刷事業部門は、「伝えたいことを伝えたい先に確実に伝える印刷で 世の中やお客さまに貢献する」を使命として、データプリントサービス事業(DPS) およびビジネスフォームの印刷を軸に製造・販売を展開しています。

 DPS分野では、民間企業からの大口DM物件の受注が減少しているものの、官公庁 等の大口物件や東京都議選の選挙関連の受注、関連商品の受注が増加し、DPS事業全 体としては前期比で微増となりました。

(10)

連結貸借対照表

(平成29年9月30日現在)

連結損益計算書

(平成28年10月1日から平成29年9月30日まで)

資 産 の 部 負 債 の 部

科 目 金 額 科 目 金 額

流 動 資 産

現 金 及 び 預 金 受 取 手 形 及 び 売 掛 金 リ ー ス 投 資 資 産 商 品 及 び 製 品

仕 掛 品

原 材 料 及 び 貯 蔵 品 繰 延 税 金 資 産

そ の 他

貸 倒 引 当 金

固 定 資 産 有 形 固 定 資 産

建 物 及 び 構 築 物 機 械 装 置 及 び 運 搬 具 工 具 、 器 具 及 び 備 品

土 地

リ ー ス 資 産 建 設 仮 勘 定

無 形 固 定 資 産

ソ フ ト ウ エ ア ソ フ ト ウ エ ア 仮 勘 定

そ の 他

投 資 そ の 他 の 資 産

投 資 有 価 証 券 関 係 会 社 株 式 長 期 貸 付 金 繰 延 税 金 資 産 長 期 預 金 差 入 保 証 金 長 期 リ ー ス 投 資 資 産

そ の 他

30,545 20,039 6,555 269 325 289 140 2,046 913 △‌ 33 54,883 16,212 6,619 508 1,249 6,922 342 569 3,812 2,806 976 29 34,858 23,387 272 82 2,953 6,000 1,310 459 392

流 動 負 債 13,345

買 掛 金 2,392

電 子 記 録 債 務 897 1年内返済予定の長期借入金 71 リ ー ス 債 務 353

未 払 金 2,918

未 払 法 人 税 等 1,445 未 払 消 費 税 等 543 賞 与 引 当 金 3,028

そ の 他 1,694

固 定 負 債 3,191

長 期 借 入 金 223 リ ー ス 債 務 746 退 職 給 付 に 係 る 負 債 1,668

そ の 他 552

負 債 合 計 16,536

純 資 産 の 部

株 主 資 本 66,690

資 本 金 5,700

資 本 剰 余 金 5,409 利 益 剰 余 金 56,549 自 己 株 式 △‌ 968

その他の包括利益累計額 621

その他有価証券評価差額金 621

新 株 予 約 権 178 非 支 配 株 主 持 分 1,401 純 資 産 合 計 68,892 資 産 合 計 85,428 負 債 及 び 純 資 産 合 計 85,428

(注)記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。

(単位:百万円)

科 目 金 額

売 上 高 59,705 売 上 原 価 20,419 売 上 総 利 益 39,285 販売費及び一般管理費 30,718 営 業 利 益 8,567 営 業 外 収 益

受 取 利 息 31

受 取 配 当 金 110

受 取 地 代 家 賃 42 持 分 法 に よ る 投 資 利 益 11

そ の 他 33 229

営 業 外 費 用

支 払 利 息 3

そ の 他 0 4

経 常 利 益 8,792 特 別 利 益

固 定 資 産 売 却 益 2

資 産 除 去 債 務 戻 入 益 23 25

特 別 損 失

固 定 資 産 除 却 損 3 ソ フ ト ウ ェ ア 除 却 損 15

減 損 損 失 0 19

税金等調整前当期純利益 8,798

法人税、住民税及び事業税 2,828

法 人 税 等 調 整 額 △‌ 156 2,671

当 期 純 利 益 6,126

非支配株主に帰属する当期純利益 55

親会社株主に帰属する当期純利益 6,071

(注)記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。

(11)

連結株主資本等変動計算書

(平成28年10月1日から平成29年9月30日まで)‌ (単位:百万円) 株主資本

資本金 剰余金資本 剰余金利益 自己株式 株主資本合計

当期首残高 5,700 5,419 52,606 △ 350 63,374

当期変動額

剰余金の配当 △‌ 2,122 △ 2,122

親会社株主に帰属する当期

純利益 6,071 6,071

自己株式の取得 △‌ 677 △ 677

自己株式の処分 △‌ 10 △‌ 5 59 44

株主資本以外の項目の当期 変動額(純額)

当期変動額合計 - △ 10 3,943 △ 617 3,316 当期末残高 5,700 5,409 56,549 △ 968 66,690

その他の包括利益累計額

新株

予約権 非支配株主持分 純資産合計

その他有価証券

評価差額金 その他の包括利益累計額合計

当期首残高 △ 339 △ 339 176 1,345 64,556

当期変動額

剰余金の配当 △ 2,122

親会社株主に帰属する当期

純利益 6,071

自己株式の取得 △ 677

自己株式の処分 44

株主資本以外の項目の当期

変動額(純額) 961 961 2 56 1,019

当期変動額合計 961 961 2 56 4,335 当期末残高 621 621 178 1,401 68,892

(注)記載金額は、百万円未満を切り捨てて表示しております。

連結注記表

Ⅰ 連結計算書類作成のための基本となる重要な事項に関する注記   1.連結の範囲に関する事項

   (1)連結子会社の数 3社    (2)連結子会社の名称

      東京ラインプリンタ印刷株式会社       株式会社スカイコム

      TKC保安サービス株式会社    (3)非連結子会社の数 1社    (4)非連結子会社の名称       TKC金融保証株式会社       (連結の範囲から除いた理由)

      ‌‌ TKC金融保証株式会社は、総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利 益剰余金(持分に見合う額)等、いずれも連結計算書類に重要な影響を及ぼしていない こと、かつ、全体としても重要性がないため、連結の範囲から除外しております。

  2.持分法の適用に関する事項

   (1)持分法適用関連会社の数 2社    (2)持分法適用関連会社の名称       株式会社TKC出版       アイ・モバイル株式会社

      ‌‌ アイ・モバイル株式会社は、決算日が3月末日であり連結決算日現在で本決算に準じ た仮決算を行っております。

   (3)持分法を適用しない非連結子会社の数 1社    (4)持分法を適用しない非連結子会社の名称       TKC金融保証株式会社

      (持分法の適用の範囲から除いた理由)

      ‌‌ TKC金融保証株式会社は、当期純利益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に 見合う額)等からみて、持分法の対象から除いても連結計算書類に及ぼす影響が軽微で あり、かつ、全体としても重要性がないため、持分法の適用範囲から除外しております。

  3.会計方針に関する事項

   (1)重要な資産の評価基準及び評価方法       ①有価証券の評価基準及び評価方法        その他有価証券

       a.時価のあるもの

        ‌‌ 期末日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、 売却原価は移動平均法により算定)

       b.時価のないもの          移動平均法による原価法       ②たな卸資産の評価基準及び評価方法        1)商品・原材料

        ‌‌ 先入先出法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの 方法)

       2)製品

        ‌‌ 進捗度を加味した売価還元法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基 づく簿価切下げの方法)

       3)仕掛品

(12)

Ⅲ 連結株主資本等変動計算書に関する注記

  1.発行済株式の種類及び総数並びに自己株式の種類及び株式数に関する事項

当 連 結 会 計 年 度

期首株式数(百株)当 連 結 会 計 年 度増加株式数(百株)当 連 結 会 計 年 度減少株式数(百株)当 連 結 会 計 年 度末株式数(百株) 発 行 済 株 式

普 通 株 式 267,310 - - 267,310

合 計 267,310 - - 267,310

自 己 株 式

普 通 株 式( 注 ) 1,797 2,024 305 3,517 合 計 1,797 2,024 305 3,517

(注)‌‌普通株式の自己株式の株式数の増加2,024百株は、取締役会決議による自己株式の取得による増加2,017百株、単元未 満株式の買取りによる増加7百株であります。また、普通株式の自己株式の株式数の減少305百株は、ストックオプ ションの行使による減少であります。

  2.剰余金の配当に関する事項

   (1)配当金支払額

決  議 株式の種類 配当金の総額(百万円) 配当額(円)1株当たり 基 準 日 効力発生日 平成28年12月22日

定 時 株 主 総 会 普通株式 1,062 40 平成28年9月30日 平成28年12月26日 平成29年5月10日

取 締 役 会 普通株式 1,060 40 平成29年3月31日 平成29年6月12日    (2)‌‌基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度とな

るもの

決  議 株式の種類 配当金の総額

(百万円)配当金の原資 1株当た り配当額

(円) 基 準 日 効力発生日 平成29年12月22日

定 時 株 主 総 会 普通株式 1,582 利益剰余金 60 平成29年9月30日 平成29年12月25日

  3. 当連結会計年度末の新株予約権(権利行使期間の初日が到来していないものを除く。)の目 的となる株式の種類及び数

    普通株式‌ 105,900株

Ⅳ 金融商品に関する注記

  1.金融商品の状況に関する事項

   (1)金融商品に対する取組方針

     ‌‌ 当社グループは、資金運用については、リスクの少ない安全性の高い金融資産で運用し ており、主なものとして預金・社債などの金融資産で運用しております。また、投機的な デリバティブ取引は行わない方針であります。

   (2)金融商品の内容及びそのリスク並びにリスク管理体制

     ‌‌ 営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されておりますが、社内 における与信管理に関する規定に則って、支払条件や取引先の信用状況に応じて適正な管 理を行い、リスクの軽減を図っております。

     ‌‌ 投資有価証券は、市場価格の変動リスクに晒されておりますが、定期的に時価や発行体 の財務状況等を把握し、継続的に保有状況の見直しを行っております。

     ‌‌ 長期預金は、期限前解約特約付預金(コーラブル預金)が含まれております。        4)貯蔵品

        ‌‌ 最終仕入原価法による原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下 げの方法)

   (2)重要な減価償却資産の減価償却の方法       ①有形固定資産(リース資産を除く)         定率法

       ‌‌ ただし、平成10年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)及び、‌ 平成28年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については、定額法を採 用しております。

      ②無形固定資産(リース資産を除く)        1)ソフトウエア

       a.市場販売目的のソフトウエア

        ‌‌ 将来の見込販売数量による償却額と残存有効期間(3年以内)による均等配分額 とを比較し、いずれか大きい額をもって償却

       b.自社利用のソフトウエア

         社内における利用可能期間を5年とする定額法        2)その他

         定額法       ③リース資産

       所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産

       リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しております。    (3)重要な引当金の計上基準

      ①貸倒引当金

      ‌‌ 債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒 懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上し ております。

      ②賞与引当金

       従業員の賞与の支給に備えるため、支給見込額を計上しております。    (4)退職給付に係る会計処理の方法

      ①退職給付見込額の期間帰属方法

      ‌‌ 退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属 させる方法については、給付算定式基準によっております。

      ②数理計算上の差異の費用処理方法

       数理計算上の差異については、その発生連結会計年度の費用として処理しております。    (5)重要な収益及び費用の計上基準

     ‌‌ 受注制作のソフトウエア(ソフトウエアの開発契約)に係る収益及び売上原価の計上基 準

      ①当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められるプロジェクト              ‌ ……… 工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)       ②その他のプロジェクト‌ ……… 工事完成基準

   (6)その他連結計算書類の作成のための基本となる重要な事項

      ①消費税及び地方消費税の会計処理は、税抜方式を採用しております。       ②連結納税制度を適用しております。

Ⅱ 連結貸借対照表に関する注記

(13)

     ‌‌ 営業債務である買掛金、未払金は、そのほとんどが3ヶ月以内の支払期日であります。    (3)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明

     ‌‌ 金融商品の時価には、市場価格に基づく時価のほか、市場価格がない場合には合理的に 算定された価額が含まれております。当該価額の算定においては変動要因を織り込んだ一 定の前提条件を採用しているため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が 変動することもあります。

  2.金融商品の時価等に関する事項

   ‌‌ 平成29年9月30日現在における連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、 次のとおりであります。なお、時価を把握することが極めて困難と認められるものは含まれ ておりません((注)2.参照)。

連結貸借対照表計上額

(百万円) (百万円)時 価 (百万円)差 額 (1)‌現金及び預金 20,039 20,039 ― (2)‌受取手形及び売掛金 6,555

貸倒引当金 △33

6,521 6,521 ―

(3)‌投資有価証券

その他有価証券 23,230 23,230 ―

(4)‌長期預金 6,000 5,999 △0

資産計 55,790 55,790 △0

(1)‌買掛金 2,392 2,392 ―

(2)‌未払金 2,918 2,918 ―

負債計 5,311 5,311 ―

(注)1.金融商品の時価の算定方法及び有価証券に関する事項  資産

 (1)現金及び預金、(2)受取手形及び売掛金

   これらの大半は短期間で決済されるため、時価が帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっております。  (3)投資有価証券

   これらの時価は、株式は取引所の価格によっており、債券は取引金融機関等から提示された価格によっております。  (4)長期預金

  ‌‌ これらの時価は、元利金の合計を同様の新規預入を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値と取引金融機 関から提示された内包されるデリバティブ部分の時価評価により算定しております。

 負債

 (1)買掛金、(2)未払金

   これらは短期間で決済されるため、時価は帳簿価額にほぼ等しいことから、当該帳簿価額によっております。 (注)2.‌‌非上場株式等(連結貸借対照表計上額156百万円)及び関係会社株式(連結貸借対照表計上額272百万円)は、

市場価額がなく、かつ将来キャッシュ・フローを見積もることができず、時価を把握することが極めて困難と認 められるため、資産の「(3)投資有価証券 その他有価証券」に含めておりません。

Ⅴ 1株当たり情報に関する注記

  1.1株当たり純資産額‌ 2,551円70銭

  2.1株当たり当期純利益‌ 229円13銭

Ⅵ 重要な後発事象に関する注記

  該当事項はありません。

会社概要

1. 商 号 株式会社TKC

2. 英 文 社 名 TKC‌Corporation

3. 本店所在地 栃木県宇都宮市鶴田町1758番地

4. 設立年月日 昭和41年10月22日

5. 資 本 金 57億円

6. 発行済株式の総数 26,731,033株

7. 従 業 員 数 連結:2,588名/個別:2,269名

8. ホームページアドレス http://www.tkc.jp/

9. 主要な事業所

栃木本社(本店) 栃木県宇都宮市

東京本社 東京都新宿区

システム開発研究所 栃木県宇都宮市 インターネット・サービスセンター 栃木県宇都宮市近郊 統合情報センター(9拠点)

北海道 東北 栃木 東京 中部 関西 中四国 九州 沖縄

北海道札幌市 宮城県仙台市 栃木県宇都宮市 東京都練馬区 愛知県春日井市 大阪府茨木市 岡山県岡山市 福岡県古賀市 沖縄県那覇市 統括センター(4拠点)

東日本 首都圏 近畿中部 西日本

埼玉県さいたま市 東京都新宿区 大阪府大阪市 岡山県岡山市 SCGサービスセンター(56拠点)

地方公共団体事業部地域営業所(12拠点) サプライ事業部支社(2拠点)

10. 重要な親会社及び子会社の状況

  ① 親会社との関係     該当事項はありません。   ② 子会社の状況

(14)

役員等の状況

(平成29年12月22日現在)

株主MEMO

名誉会長

いい

 塚

づか

 真

まさ

 玄

はる

役  員

代表取締役 社長執行役員

すみ

   一

かず

 幸

ゆき 代表取締役 副社長執行役員

いわ

 田

   仁

ひとし 代表取締役 専務執行役員

いい

 塚

づか

 真

まさ

 規

のり 取 締 役 常務執行役員

 藤

とう

   誠

まこと 取 締 役 常務執行役員

 澤

ざわ

 正

まさ

 夫

お 取 締 役 常務執行役員

らし

 康

やす

 生

お 取 締 役 執行役員

うお

 谷

たに

 仁

ひと

 司

し 取 締 役 執行役員

 鷹

たか

   聡

さとし 取 締 役 執行役員

なか

 村

むら

   浩

ひろし 社外取締役

あし

 川

かわ

 浩

ひろ

 士

し 社外取締役

 口

ぐち

   操

みさお 常勤監査役

いい

 田

 正

まさ

 孝

たか 常勤監査役

みや

 下

した

 恒

つね

 夫

お 社外監査役

まつ

 本

もと

 憲

けん

 二

じ 社外監査役

たか

 島

しま

 良

よし

 樹

1.事 業 年 度 毎年10月1日から翌年9月30日まで

2.定 時 株 主 総 会 毎年12月に開催します。

3.単 元 株 式 数 100株

4.基 準 日 ⑴定時株主総会・期末配当基準日

 毎年9月30日

⑵中間配当基準日

 毎年3月31日

5.株 主 名 簿 管 理 人・

特別口座の口座管理機関 東京都千代田区丸の内一丁目4番5号 三菱UFJ信託銀行株式会社 6.郵 便 物 送 付 先・

電 話 照 会 先 〒137-8081 新東京郵便局私書箱第29号三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部 電話番号:0120-232-711(フリーダイヤル)

7.事 務 取 扱 場 所 東京都千代田区丸の内一丁目4番5号 三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部

8.住所変更、単元未満 株式の買取・買増等 のお申出先について

株主様の口座のある証券会社にお申出ください。

なお、証券会社に口座がないため特別口座が開設されました株主様におか れましては、特別口座の口座管理機関である三菱UFJ信託銀行株式会社‌ (上記6.郵便物送付先・電話照会先)にお申出ください。

9.買取・買増の手数料 以下の算式により1単元当たりの金額を算定し、これを買い取った単元 未満株式の数又は買い増した単元未満株式の数で按分した金額 (算式)

 ‌‌1株当たりの買取価格又は1株当たりの買増価格に1単元の株式数を 乗じた合計金額のうち

 100万円以下の金額につき‌ 1.150%

 (注)1単元当たりの算定額が2,500円に満たない場合は、2,500円とする。

10. 未払配当金の支払

いについて 三菱UFJ信託銀行株式会社(上記6.郵便物送付先・電話照会先)にお申出ください。

11. 配当金計算書につ

いて 配当金お支払いの際にご送付しております「配当金計算書」は、租税特別措置法の規定に基づく「支払通知書」を兼ねております。確定申告を 行う際は、その添付資料としてご使用いただくことができます。確定申 告をなされる株主様は大切に保管ください。

ただし、株式数比例配分方式をご選択いただいている株主様につきまし ては、源泉徴収税額の計算は証券会社等にて行われます。確定申告を行 う際の添付資料につきましては、お取引の証券会社にご確認をお願いし ます。

12. 株主様のご住所・お 名前に使用する文字 に 関 す る ご 案 内

株券電子化に伴い、株主様のご住所・お名前の文字に、株式会社証券保 管振替機構(ほふり)が振替制度で指定していない漢字等が含まれてい る場合は、その全部又は一部をほふりが指定した文字又はカタカナに変 換して、株主名簿にご登録いたしております。このため、株主様にご送 付する通知物の宛先が、ほふりが指定した文字に置換えられる場合があ りますのでご了承ください。

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